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肩こりをほぐしても、すぐ元に戻るのはなぜ?

「肩がつらくなるたびに、マッサージやストレッチをしている」

「その場では楽になるけれど、翌日にはまた重くなる」

「何度ほぐしても同じことを繰り返している」

このような悩みはありませんか?

肩をほぐした直後に楽になるなら、ほぐすこと自体が間違っているわけではありません。

しかし、肩に負担をかけている姿勢や生活、身体の動かし方などが変わっていなければ、時間がたつと同じ場所に負担が集まりやすくなります。

大切なのは、つらい場所だけを見るのではなく、なぜ肩に負担が集まっているのかを確認することです。

この記事では、肩こりをほぐしても元に戻りやすい理由と、身体を確認するときのポイントを紹介します。

この記事で扱う「肩こり」は、首から肩、背中にかけて感じる張りや重さなどを想定しています。強い痛みやしびれ、腕の動かしにくさなどがある場合は、自己判断で運動を続けず、医療機関へご相談ください。


肩こりには、さまざまな要因が関係する

肩こりというと、「肩の筋肉が硬くなっていること」が原因だと思われがちです。

確かに、首から肩、背中に広がる筋肉が緊張し、張りや重さを感じることはあります。

ただし、肩まわりの筋肉が緊張する背景は一つではありません。

日本整形外科学会は、肩こりに関係する要因として、首や背中が緊張する姿勢での作業、猫背や前かがみ、運動不足、精神的ストレス、長時間同じ姿勢を続けることなどを挙げています。

例えば、デスクワーク中に頭が前へ出た状態が続くと、首や肩まわりの筋肉は頭や腕を支え続けます。

また、腕を前へ出してパソコンを操作している間は、肩まわりが同じ状態で固定されやすくなります。

この状態が何時間も続けば、肩をほぐしたとしても、仕事へ戻ることで再び同じ負担がかかります。

つまり、肩こりを繰り返す理由を考えるときは、筋肉の硬さだけでなく、

  • 長時間同じ姿勢を続けていないか
  • 頭や腕を支えやすい姿勢になっているか
  • 肩甲骨や背中が動いているか
  • 呼吸が浅くなっていないか
  • 運動不足や疲労、ストレスが重なっていないか

などを整理する必要があります。


ほぐすと楽になるのに、元へ戻る理由

マッサージやストレッチによって、肩まわりの緊張が一時的に和らぎ、動かしやすさや楽な感覚が生まれることはあります。

しかし、その後も肩へ負担を集める条件が残っていれば、同じ状態を繰り返しやすくなります。

例えば、次のような流れです。

  1. デスクワークなどで同じ姿勢が続く
  2. 首や肩の筋肉に負担が集まる
  3. 肩をほぐして一時的に楽になる
  4. 元と同じ姿勢や身体の使い方へ戻る
  5. 再び首や肩に負担が集まる

この場合に必要なのは、さらに強く肩をほぐすことだけではありません。

負担が集まる原因を減らし、肩以外の部分も使える状態を作ることが必要です。


肩以外に確認したい3つのポイント

1.頭と腕を支える姿勢

頭が身体より前へ出たり、背中が丸まった状態が長く続いたりすると、首や肩まわりが働き続けやすくなります。

ただし、姿勢を良くしようとして、胸を強く張り続ければよいわけでもありません。

無理に胸を張ることで腰が反り、別の場所へ負担が移ることもあります。

見るべきなのは「理想的な形を保てるか」だけではなく、

  • 楽に座れる位置を見つけられるか
  • 同じ姿勢を続けすぎていないか
  • 頭や腕を必要以上に力まず支えられるか

という点です。

2.肩甲骨と背中の動き

腕を上げたり前へ伸ばしたりするときは、肩関節だけでなく、肩甲骨や背中も一緒に動きます。

背中が動きにくかったり、肩甲骨まわりをうまく使えなかったりすると、首や肩の一部に負担が集中する可能性があります。

そのため、肩のつらさを確認するときには、

  • 腕を上げたときに肩がすくんでいないか
  • 左右で動きに差がないか
  • 背中を丸めたり伸ばしたりできるか
  • 肩甲骨まわりを力まず動かせるか

なども確認します。

「肩がつらいから肩だけを動かす」のではなく、腕・肩甲骨・背中が連動しているかを見ることが大切です。

3.呼吸と力み

仕事に集中しているときや、精神的な緊張が続いているときは、呼吸が浅くなり、肩に力が入りやすくなることがあります。

息を吸うたびに肩が大きく上がる、気づくと歯を食いしばっている、休んでいるつもりでも身体から力が抜けない、という人は少なくありません。

このような場合は、肩をほぐすだけでなく、

  • 息をゆっくり吐けるか
  • 胸や背中が呼吸に合わせて動くか
  • 肩をすくめずに呼吸できるか

なども確認したいポイントです。


「動かしやすくする」だけでなく「支えられる身体」にする

肩まわりをほぐし、関節や筋肉を動かしやすくすることは、身体を整えるうえで役立ちます。

しかし、動かしやすくなった身体を日常生活の中で支える力が不足していれば、再び元の動きへ戻る可能性があります。

例えば、背中や肩甲骨まわりが動くようになっても、その位置で腕や上半身を支えられなければ、首や肩の筋肉に頼りやすくなります。

そこで必要になるのが、身体の状態に合わせたトレーニングです。

  • 肩甲骨や背中を動かす練習
  • 腕を上げるときに肩がすくまないようにする練習
  • 上半身を支えるための筋力トレーニング
  • 正しい動きを日常や仕事中に使う練習

などを、無理のない範囲で少しずつ行います。

ここで重要なのは、肩こりがある人全員に同じ運動を行うことではありません。

動かしにくい場所、使いにくい筋肉、生活環境は一人ひとり異なります。

だからこそ、整えることと鍛えることのどちらが必要かではなく、現在の身体に合わせて両方の配分と順番を決めることが大切です。


今日から見直せる3つのこと

1.長時間、同じ姿勢を続けない

完璧な姿勢を長く保とうとするより、こまめに姿勢を変えることを意識します。

仕事の区切りで立ち上がる、飲み物を取りに行く、肩や背中を軽く動かすなど、小さな動きを増やしてみましょう。

厚生労働省の「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」でも、座りっぱなしの時間が長くなりすぎないよう注意することが示されています。

2.作業環境を確認する

  • 画面が低すぎないか
  • 椅子が高すぎたり低すぎたりしないか
  • 肘や前腕を支えられるか
  • マウスやキーボードが遠すぎないか
  • スマートフォンを長時間うつむいて見ていないか

身体の使い方だけでなく、身体に負担をかける環境を変えることも重要です。

3.強くほぐすことだけに頼らない

肩がつらいと、痛い場所を強く押したくなるかもしれません。

しかし、強く押すほど根本的に変わるとは限りません。

肩を軽く動かす、呼吸を整える、立ち上がって歩くなど、身体全体の状態を変える方法も取り入れましょう。

運動中に痛みが強くなる場合や、しびれが出る場合は中止してください。


一般的な肩こりとして対応しない方がよい場合

肩の症状には、肩関節や首の病気などが関係している場合もあります。

次のような状態がある場合は、トレーニングやセルフケアだけで判断せず、整形外科などの医療機関へ相談してください。

  • 強い痛みや急に始まった痛みがある
  • 夜間に痛み、眠れない
  • 腕や手にしびれがある
  • 腕に力が入りにくい
  • 肩を上げにくい、動かせる範囲が明らかに狭い
  • 転倒や衝突などをきっかけに痛み始めた
  • 症状が続く、または悪化している

これらがなくても、不安がある場合は無理に運動を続けないでください。


LEAD PERFORMANCE STUDIOが肩だけを見ない理由

LEAD PERFORMANCE STUDIOでは、肩がつらいからといって、すぐに肩だけをほぐしたり鍛えたりするわけではありません。

まず、

  • 日常のどの場面でつらくなるのか
  • 仕事ではどのような姿勢が多いのか
  • 首や肩、背中をどのように動かしているか
  • 腕を上げるときにどこへ負担が集まるか
  • 左右差や筋力の違いがあるか
  • 過去のケガや現在の痛みはあるか

などを確認します。

そのうえで、必要に応じて身体を動かしやすい状態に整え、正しい動きを練習し、身体を支えるためのトレーニングを組み合わせます。

目指すのは、その場だけ肩を楽にすることではありません。

肩に負担が集まり続ける理由を整理し、日常生活の中でも動きやすい身体を作っていくことです。


肩をほぐす前に、負担が集まる理由を確認しよう

肩をほぐしても元に戻るからといって、努力が足りないわけではありません。

肩に負担が集まる姿勢や環境、身体の動かし方が残っている可能性があります。

肩こりを繰り返している場合は、次の順番で考えてみてください。

  1. 一般的な肩こりとして運動してよい状態か確認する
  2. 肩に負担が集まる場面を整理する
  3. 姿勢、肩甲骨、背中、呼吸などを確認する
  4. 動かしやすい状態に整える
  5. 正しい動きと支える力を身につける
  6. 仕事や日常生活の環境も見直す

つらい場所だけではなく、身体全体と生活を確認することが、同じ悩みを繰り返さないための第一歩になります。


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